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一戸建て物件は一般的に共有部分が無いため、経費率が低いという特徴があります。入居者が居れば敷地内の清掃も必要なくクレームもほとんど発生しないので、自主管理を行う人も多いでしょう。しかし一戸建てなら必ずしも自主管理で対応可能というわけではありません。
ここでは一戸建て物件を自主管理する際のデメリットや、賃貸管理会社に依頼するメリットについて紹介します。
賃貸管理会社を入れずに自主管理をしている物件は、家賃交渉もオーナー自らが行わなければなりません。そのため、「家賃や敷金・礼金を安くしてほしい」という要望への対応も、オーナーの仕事となります。
築年数が経っていない戸建ての場合、家賃は相場よりもやや高く設定することが一般的ですが、もちろんそれに不満を抱く人もいるでしょう。賃貸管理会社を通していれば家賃の交渉も行ってくれますが、自主管理の場合はオーナー自らの判断で値引きするか否かを決定します。
また、家賃の滞納や保険加入の対応なども、全てオーナーの仕事です。切り出しにくい料金交渉にはかなりの手間がかかりますし、対応次第ではクレームに発展する可能性も高くなってしまいます。
賃貸管理会社の賃貸募集では、「保証会社加入必須」という条件をよく目にします。賃貸保証会社は不動産会社や賃貸管理会社と保証業務協定を結んでおり、業者は賃貸保証会社を選んで利用可能です。
一方で自主管理の場合は直接契約出来る保証会社が限られており、その数もかなり少ないです。その場合、募集をかけた不動産会社に賃貸保証会社を紹介してもらうオーナーが多いですが、入居審査の審査基準は会社によって異なります。
万が一審査基準が緩ければ、家賃滞納などのリスクが高まることになります。賃貸保証会社も審査を通さないと収入が無いので、「あとのリスクはオーナーに任せる」というスタンスがほとんどです。リスクコントロールの8割は入居審査で決まるため、個人オーナーは信頼できる賃貸保証会社を選択しなければリスクが高まるばかりです。
自主管理で1番大変なのは、やはりお金の管理でしょう。家賃や修繕積立金、支払い先の管理をはじめ、決算書などの書類作成もすべてオーナー自らで行わなければなりません。
それに加えて入居者の家賃滞納などが発生した場合は、電話や訪問を行い対応する必要があります。
一戸建て物件が空室であれば、敷地内を手入れし、空室を埋めるための対策を講じなければなりません。空室を埋めるノウハウは時代と共に手法も変化しており、経験値が問われます。入居者が居なければ収入に繋がらないため、日々どのように空室を埋めるかで精神的にも疲れてしまうこともあるでしょう。
このように自主管理の個人オーナーは、入居者が居る時も空室の時でも精神的な負担が付いて回るのです。
家賃は賃貸経営の大切な収入源です。入居者が毎月きちんと支払ってくれれば問題はありませんが、現実には家賃の入金を忘れてしまう方や、そもそも払う気が無い方もいます。自主管理の場合は自信で入居者に督促しなければなりませんが、賃貸管理会社を入れれば代わりに督促を行ってくれるので安心です。
入金管理や督促の他に、退去時の精算も担ってくれます。「お金の絡む話は切り出しにくい」と感じ、結局数か月先まで支払いを待つオーナーもいますが、賃貸管理会社を入れた場合は入居者と直接やりとりしなくていいので、肉体的にも精神的にも負担が軽減されるに違いありません。
もちろん賃貸管理会社を入れればその分収入は減りますが、ほとんどの管理業務を代行してくれるので損はないと言えるでしょう。
生活をしているうえで、「水回りのトラブル」や「電気設備のトラブル」などが絶対に起こらない保証はありません。万が一の事態が発生した場合、自主管理の個人オーナーは入居者の元へ訪問する必要があります。
しかし賃貸管理会社を入れていれば、オーナーの変わりに担当者が現地へ駆け付けてくれます。ほとんどの賃貸管理会社はトラブル対応の専門家が在籍していますので、オーナーが対応するよりも早くトラブルを解決可能です。
また定期的な物件のメンテナンスも担ってくれますし、何らかの不具合が発見されれば修繕工事の手配や設備交換も代行してくれます。
このように資産価値を維持するためにも賃貸管理会社への業務委託は有効です。
入居者からのクレームは突然発生するものなので、いつでも対応できるように体制を整えておかなければなりません。自主管理の場合は早朝や夜中でも対応する必要があり、心身共にストレスの原因となります。
一方で賃貸管理会社を入れていれば、クレーム対応は全て賃貸管理会社が対応してくれます。自主管理では難しい24時間365日対応を行うコールセンターを設置しているところもあります。
クレーム内容には設備の不具合や水漏れなどが多く、賃貸管理会社ならたいていのトラブルなら1時間~2時間程度で解決でき、入居者はすぐに快適な生活に戻ることが可能です。クレーム対応の品質は退去率にも影響しますので、いつでも対応できて豊富な知識を持つ専門家に任せるのが得策でしょう。
管理する部屋数が少ない一戸建て物件でも、自主管理ではお金の管理や入居者とのコミュニケーション、トラブルの対応などの全てをオーナーが行うため、心身共にストレスがかかってしまいます。
一方で賃貸管理会社に業務委託をすれば、ほとんどの管理業務を代行してくれるため、オーナーの負担はかなり軽減されます。
どんな物件においても、賃貸管理会社に依頼したほうが楽に違いありません。